音楽のソフトウェアに限らず、従来「ソフトウェア」といえばパソコン上にインストールして使用するのが当たり前でした。
しかし、最近FlashやAJAXなどの登場によってウェブベース・アプリケーションというものが少しずつ注目されるようになってきています。
最も有名な例は、Google Docs & Spreadsheetsでしょう。
使った事がある方もいらっしゃるかもしれませんが、ブラウザ上でWordのような文章作成・Excelのような表計算を行えるソフトウェアです。
Ajaxを用いた非常にすぐれたインターフェイスを持っていて、操作性は通常のパソコンにインストールして使用するオフィスソフトと大差ありません。
勿論、ファイルの保存・読み込みもできるのですが、ここにウェブベースアプリケーションならではの大きな特徴が存在します。
作成した文書や表はローカルハードディスクに保存されるのではなく、サーバー上に保存されます。
そのため、例えば家でファイルを作成してそれを会社や学校で開きたい、などといったときにわざわざファイルをUSBメモリーにコピーしたりメールで転送したりしなくても、インターネットにつながったパソコンからGoogleにログインして、Docs & Spreadsheetsを開くだけでファイルを開くことができるのです。
さらに、アプリケーションによっては作ったファイルを友人やチームのメンバー、あるいは全然知らないけどそのファイルに興味を持った世界中の人と共有することも簡単にできます。
また、ウェブベースアプリケーションは基本的にブラウザが入っていればソフトウェアをインストールしなくてもつかえるため、最新のブラウザがはいってネットにつながっているパソコンであればほとんどの場合「ログイン」するだけで使用できます。(※ブラウザ依存するアプリケーション、プラグインを必要とするアプリケーションもあります)
このように従来のアプリケーションとは異なる性質を持つウェブアプリケーションは、音楽製作の場においても新しい可能性をもたらしてくれるのではないかと思います。
実際、世界中でも既にその可能性に気づいた方がいろいろなアプリケーションの開発・研究を始められているようです。
しかし、ウェブベースアプリケーションにもデメリットが無いわけではなく、実際にブラウザ上で動く音楽製作ツールの開発は予想以上に大変そうだということがわかってきました。
参考:
Google Docs & Spreadsheets
http://docs.google.com/